不動産投資をイチから始める場合 表面利回りではなく「実質利回り」で考えるべき理由
2025.02.18
暮らし・環境

不動産投資を行う際に基礎知識が大切ということは前回ご説明しました。今回は特にこれから土地の選択も含めて新しく不動産投資を始める方に注意していただきたい点をまとめました。
中でも「利回り」が大切ということはよく言われます。しかし単に利回りと言っても、いくつかの種類があり、それを知っておくことは不動産投資について大切なポイントになります。今回はその「利回り」についての見方や考え方について知っておきましょう。
不動産投資に大切な「利回り」どんな種類がある?
不動産投資の会話の中で「利回り」というキーワードがよく出てきます。不動産投資を始めるには、経営後の「利回り」について理解しておくことが大切です。利回りとは、投資した金額に対してどれだけの利益が見込めるかを示すものです。いくつかの種類があることをご存じですか。前回も説明しましたが、もう一度復習しておきましょう。
表面利回り
表面利回りとは、単純に投資用不動産の購入価格に対して年間の家賃収入がどれくらい見込めるのかを表した数値です。不動産投資にかかる「経費」を一切考慮しない利回りのことをいいます。投資用の物件情報には、表面利回りを記載していることが多いようです。
実質利回り
実質利回りとは、投資用不動産を購入する際と、不動産を運用する際にかかる手数料や諸費用などを考慮し、購入価格に対してどれくらい収益があるのかを表した数値です。
購入時にかかる諸費用だけではなく、毎年かかる固定資産税などの税金、修繕積立費や管理費などのコストを引いて計算するため、表面利回りよりも現実的な収益率を知ることができます。
想定利回り
想定利回りとは、購入した投資用不動産が満室で稼働した場合を想定して、年間の収益がどれくらい見込めるのかを表した数値のことです。算出された収益率は空室期間がないものとして計算しています。
原稿利回り
現行利回りは、現在の入居状況からみた利回りとなっています。「その投資用物件の現在の入居者数からみた1年間の家賃収入」を「その物件の販売価格」で計算します。実際に入居者から得られる家賃収入から収益性をはかる数値です。空室期間があっても家賃収入として含める想定利回りよりも現実的な収益率を知ることができます。
実際の利回りを予測して投資することが大切
不動産広告には高い「表面利回り」をアピールしている場合が多いですが、その背景をしっかり把握しておく必要があります。
表面利回りは、簡単に物件の収益性を把握しておくには便利ですが、実際には、不動産を取得するための費用や、維持管理費、空室リスクなどを考慮に入れていません。そのため、表面利回りだけで物件の実際の収益性を判断するのは難しいです。
特に不動産投資において、空室は大きなリスクです。空室期間の家賃収入は入ってこないので利益にはなりません。表面利回りだけに注目して、入居需要の低い物件や地域特性に合わない物件を選ぶと空室リスクが高まり、後で後悔することになります。
物件の立地や周辺環境、周りの競合物件の状況などをきちんと把握して、空室リスクを最小限に抑えることが重要です。そのためにも購入後も適切なメンテナンス、経済状況の変化に応じた対応が必要です。
投資用不動産選びのキーポイントは場所選び
イチから不動産投資をするという方は、まず適切な物件選びが大切になります。どんな種類の物件を選ぶか、どんな立地がいいか、等々、考慮すべき点はたくさんあります。特に場所に関しては不動産投資の成否を決める大きな要素になります
利便性
不動産投資において「立地条件」が一番大切です。みんなが住みたいと思える需要の高いエリアを選ぶことで、長く安定した経営が可能になります。
マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、最寄り駅から徒歩10分以内を目安にしたいものです。
またクルマ生活が中心のエリアなら道路の状況も大切。バス便ならバス停までの距離や本数なども確認しておくべきです。
生活利便施設
スーパーマーケット、商店街、病院、金融機関、公共施設など、生活の利便施設が整っていると入居者を集めやすくなります。
また企業や学校など、人の流れが多い場所も集客が見込めます。
加えて子育て世代には学校や塾などの教育関連施設、公園や緑地などの自然環境も子育て世代には大きなポイントになります。
将来性
再開発計画や新線や新駅の誕生など、これからの発展が見込める場所は、将来性も期待できます。そういった情報に広くアンテナを張っておきましょう。
開発計画が持ち上がっている、企業の進出が予定されている、特徴のある行政サービスがあるなど、将来的な価値上昇を見込めるエリアは、長期的な投資に適しています。
頼れるプロに相談することで安心な投資ができる
物件選びをする際には、新線・新駅・再開発エリアのことはもちろんのこと、沿線上のエリアの情報についても知っておくことが大切です。
国土交通省や自治体などの公共機関の認可が下りていて、開業予定が決まっている場合は分かりやすいですが、まだ認可が降りていない場合の計画は確定していません。
確かな情報を知るためにも信頼のおけるプロからの情報・意見を取り入れる方が良いでしょう。確度の高い情報を仕入れ、今後の展開を予測して計画を立てる必要があります。
またエリア独自の特性を知っているプロのアドバイスも大切です。クルマ中心のエリアなら、充分な駐車場を確保したい、シングル世帯に人気のエリアなら宅
ボックスを設置したい、ファミリー世帯に人気のエリアなら防音性に留意したい、等々。建物の設計や設備の選択も知見のあるプロのアドバイスは貴重です。
不動産投資は購入して終わりではありません。そこからがスタートです。状況に応じた対応をするためにも、相談しやすいプロの存在は頼りになります。
特に不動産投資の初心者にとって、正確な情報と専門的なアドバイスが大切です。信頼できる相談先を選ぶためには、『ナック5でおなじみのリプロ』などに相談してみるのもよいでしょう。初心者にとって分かりやすい説明で専門的な知識を手に入れることが可能です。
まとめ
これから不動産投資を始める方は、投資の目的や自身の経済状態に合わせた投資を選ぶことで、リスクを抑えて、計画的かつ安定した資産運用ができます。そのためにもしっかりした知識と準備が必要です。プロのアドバイスも受けながら、長く安定した収入を得られる有効な資産運用を始めましょう。
記事監修
江戸 修一
株式会社リプロ 代表取締役、リプロでは公正取引協議会への協力や宅建業者を監視、指導する県庁の建築安全課などと積極的に連絡を取り合い、不動産取引において万全を期した事業を展開。大手デベロッパー、流通各社、地元の工務店、不動産業者、金融機関、弁護士、司法書士などと意見、情報の交換を親密にし、 常に新しい情報をお客さまに提供。建売分譲用地の仕入れと仲介販売流通業を兼業。様々な案件のご相談にお応えしています。
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