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住宅ローンの「事務手数料」って?

2025.08.30

住宅ローン

家を買う際に住宅ローンを利用すると発生する「住宅ローン事務手数料」。
ただの諸費用のひとつに思えるかもしれませんが、実は住宅ローンの総支払額にも影響する重要な費用です。
この記事では、事務手数料の種類や計算方法などを分かりやすく説明し、住宅ローンを組む方に役立つ情報をまとめました。

住宅ローン事務手数料とは

住宅ローンを借りる際に、金融機関に支払う手数料が「住宅ローン事務手数料」です。
申込みから融資実行までの間、金融機関では審査や契約書の作成、顧客との連絡などさまざまな業務が発生します。
手数料はそれらの業務にかかる人件費や事務コストをまかなうためのもので、どの金融機関を利用しても基本的に必要となる費用です。

不動産仲介会社が住宅ローンの申込を代行する場合に請求されることがある「住宅ローン代行手数料」とは異なります。
こちらは法律で定められた費用ではなく、良心的な不動産仲介会社であれば請求されないことも多いです。

【手数料の比較表】

手数料名 支払う相手 必要かどうか
住宅ローン事務手数料 金融機関 必要(原則として発生)
住宅ローン代行手数料 不動産仲介会社 規定なし

住宅ローン代行手数料について詳しく知りたい方はこちらをお読みください。

https://www.lipro-gr.com/column/042

支払いタイミングと返金の有無
住宅ローン事務手数料は、契約の締結時または融資実行時に支払うのが一般的です。
また、ローンを途中で完済しても返金されない点には注意が必要です。

「定率型」と「定額型」の2種類がある

住宅ローンの事務手数料には、大きく分けて「定率型」と「定額型」の2つのタイプがあります。
現在、金融機関で広く採用されているのは定率型です。

定率型:借入金額に応じて手数料が決まる
定率型の事務手数料は、借入金額に一定の割合(おおむね1~3%以内)をかけて算出されます。
例えば埼玉りそな銀行では、借入金額の2.2%(税込)を手数料として設定しています。

【借入金額と手数料の例(手数料率2.2%の場合)】

借入金額 住宅ローン事務手数料
500万円 11万円
1000万円 22万円
2000万円 44万円
3000万円 66万円
4000万円 88万円
5000万円 110万円
6000万円 132万円
7000万円 154万円

借入金額が大きくなるほど、手数料も比例して高くなります。
ただし、定率型は金利が低く設定されることが多いため、返済総額を抑えやすいのがメリットです。

定額型:手数料は一定だが保証料が必要なことも
定額型は、借入金額に関係なく一定額を支払うタイプです。
3~8万円程度の手数料を設定している金融機関が多いですが、楽天銀行のように一律33万円を採用している例もあります。
銀行によって差が大きく、一律にメガバンクだから高い、ネットバンクだから安いとは言えません。
また、定額型の場合は事務手数料のほかに「保証料」が必要となるケースが多い点に注意が必要です。
保証料は借入金額や返済期間によって変動し、数十万円~100万円を超えることもあります。
さらに保証会社への「事務取扱手数料」(数万円)が別途かかる場合もあります。
保証会社は、返済が困難になった場合に金融機関へ残債を立て替える役割を担いますが、借入人の債務が免除されるわけではなく、返済先が保証会社に移るだけです。

定率型と定額型はどちらが得?支払い額の比較例

借入金額3,000万円・返済期間35年でSBI新生銀行の住宅ローンを利用した場合を例に比較します。
(※以下は執筆時点の金利条件をもとにした試算です。金利は変動するため最新情報をご確認ください)

  定額型 定率型
借入金額 3,000万円
返済期間 35年
借入金利 年0.65% 年0.42%
事務手数料(税込) 55,000円 660,000円
(借入金額×2.2%)
支払利息 3,554,446円 2,267,021円
総支払い額 33,554,446円 32,267,021円

※実際の借入時には抵当権設定登録免許税、印紙税、電子契約利用手数料、司法書士報酬、火災保険料等がかかります。
出展:SBI新生銀行 住宅ローンの諸費用・手数料はいくらかかる?内訳についても解説!より一部加工

このケースでは、最終的な総支払額は定率型の方が128万円も少なくなります。
手数料が高く見えても、低金利と保証料不要のメリットを考慮すると、定率型の方が有利になるケースが多いのです。
ただし、借入金額が少なかったり返済期間が短い場合には、定額型の方が得になるケースもあります。
必ずご自身の条件でシミュレーションして比較することが重要です。

事務手数料の支払いが難しい場合の対処法

住宅ローン事務手数料は高額になることもあり、支払いが難しいと感じるケースもあるでしょう。
そんなとき、初期費用の負担を軽減する方法としてよく利用されるのが、事務手数料を住宅ローンに組み込む方法です。
この方法を使えば、まとまった現金を用意しなくても月々の分割払いとして支払うことが可能になります。
例えば、物件価格が3,000万円で事務手数料が66万円の場合、3,066万円のローンを組むことで対応できます。

ただし注意点もあります。
借入金額が増える分、利息負担が増えて総支払額は高くなる点に注意が必要です。
また、金融機関によっては「諸費用を組み込める金額」や「対象となる費用」に上限を設けていることもあります。

住宅購入時には、事務手数料以外にも仲介手数料、火災保険料、登記費用など多くの初期費用がかかります。
こうした諸費用全体が物件価格の数%~10%ほどになることも珍しくありません。
そこでもう一つの選択肢として、諸費用ローンを利用する方法もあります。
これは住宅ローンとは別に借りるローンで、返済期間が短めに設定されることが多いため、住宅ローンと比べると月々の負担を抑えやすい場合があります。
ただし、諸費用ローンは住宅ローンよりも金利が高めに設定されていることが多いため、選ぶ際は金利や返済条件をよく確認する必要があります。

まとめ

住宅ローンを組む際には住宅ローン事務手数料が発生します。
定率型と定額型の2つのタイプがあり、借入金額の一定割合を支払う定率型は借入金額が大きいほど高額になりますが、保証料は不要なことが多く金利が低い傾向があるため、総支払額を比較すると、定率型の方が結果的に安くなるケースが多いことが分かっています。

金融機関によって手数料や金利の設定は大きく異なるため、個別に比較して判断することが大切です。
住宅ローンの総コストをトータルで把握し、一番お得な選択肢を見極めましょう。

ご不明な点があれば、お気軽に私たちリプロまでご相談ください。
私たちリプロは地域に根ざした不動産仲介会社として、お客様のライフプランに寄り添った住宅ローン選びをサポートいたします。

記事監修

江戸 修一

株式会社リプロ 代表取締役、リプロでは公正取引協議会への協力や宅建業者を監視、指導する県庁の建築安全課などと積極的に連絡を取り合い、不動産取引において万全を期した事業を展開。大手デベロッパー、流通各社、地元の工務店、不動産業者、金融機関、弁護士、司法書士などと意見、情報の交換を親密にし、 常に新しい情報をお客さまに提供。建売分譲用地の仕入れと仲介販売流通業を兼業。様々な案件のご相談にお応えしています。

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